8月20日、愛知県猿投山の東海自然歩道を歩いた。そのとき出会った小さな生きものたちの記録。むしが苦手な方はここでしばしお別れ
その日は快晴、道中の気温は34度ほど。9時半ごろ到着して、車から降りてみるとさすが森の中は涼しくて心地よい。猿投神社から大岩展望台の手前まで行って、返ってきた
アマガエル
神社傍を歩いていると、ガードレールに雨蛙ちゃん。露草が壁を向いて咲いているのがちょっと寂しい
ミドリババヤスデ
神社を過ぎて森に入る。川があって澄んだ水が流れている。寄ってみると、なめらかな足運びでヤスデちゃんが歩いていた。青みがかった灰色がきれいね。そのまま川のほうへ消えてった
トノサマガエル
何かが跳んだ気配がした。よくよく眼を凝らすとお殿さまがいらしった
タマムシ
さらにまた一瞬の気配、足元にきらりと鮮やかな光
タマムシもいる森。幼虫は榎、桜、樫、柿などの木材を食べて、成虫は榎の梢のあたりを好んで飛ぶそうな
アメイロアリ
水辺から離れて舗装された道をゆく。コンクリートの端で蟻たちが生活していた
巣の中からせっせと砂か何かを運び出している。写真じゃわかりにくいけど、褐色で艶のある体、胴と脚ともに微毛のあるところからアメイロアリかもしれない。アメイロアリはやや湿った森林の石下あるいは土中で浅く巣をつくるらしい。森林やし、コンクリートも石っちゃ石
トビケラ
トロミル水車ちかくの側溝にいた、形からしておそらくトビムシ。なんて種類やろか
アカイラガ
ガードレールにちょこんと赤刺蛾。もしここが木の幹やったら気づかんかったと思う
めちゃくちゃ小さくて、小指の爪ほどの大きさしかない。これは人差し指やけど
ジョロウグモ
女郎蜘蛛さんのブランチにお邪魔させてもらえた。この蜘蛛は街中でもよく見るけど、召しあがるのはアブっていうのが自然派な感じ
マルムネチョッキリ
こういうゾウさんかチョッキリさんみたいなお顔好き。きれいに撮りたいけど、あまりにも小さくてピント合わせるの難しい
絵本のような優しい構図
ハチ
これはハチなのか否か。こういうのがいちばんわかりにくい
ヒメキンミズヒキと思われる花と比べると、体長は5mmほど
センチコガネ
今回のお散歩でいちばん見かけたのはこちら。糞虫の一種。糞虫は「ふんちゅう」とも「くそむし」とも読むけども、予測変換を使うなら後者一択
車に轢かれたのであろうネズミの御遺体にも数匹集まっていた。よく似た種のオオセンチコガネとはお顔の構造で区別できるよう。背中の美しさに気を取られて、お顔そっちのけで撮ってしまっていた
ハエトリグモ
たしか橋の手すりにいらしったハエトリグモさん
淡い体色、褐色で対をなす頭胸部の斑紋から、チャイロアサヒハエトリのメスと思われる。この種は樹林地にいるらしい、まさしく
ウスギヌカギバ
葉のすき間から白い翅をちらみせていた薄絹鉤翅
かなり鱗粉が落ちてる。水に濡れて透けるよう
トゲアリ
運んでいるのか、食べているのか、アリの群れがカメムシの周りに。よくよく見ると赤褐色の胸部に棘あり
つぶつぶ、てかてか光って可愛い。ブラックベリー食べたくなる
クワガタ
今回二度ほど見かけたやろか。前胸背板の側縁が、後方で大きく内側に切れ込むところがアカアシクワガタのよう。脚の付け根も色素が薄い気がする
オオゴキブリ
本日いちばんの大物。山道を歩いていたら彼もまた朽木の上を歩いていた。運良く近くで止まってくれた
黒光りする体、その大きさといい脚部の棘といい迫力ある。愛知県では準絶滅危惧種に指定されている
この朽木のなかには他にも仲間が住んでるんやろか。お達者で
テントウムシ
テントウムシの斑紋は個体差が大きいようやけど、じゃあどこを見て判別するんやろか。腹面から光がさして翅が透けていた
カナヘビ
今回写真を載せた生きもの以外にも、シジミチョウやらザトウムシやら色々出会えた。最後にナイスなポージングとそれを打ち消すような素晴らしい擬態のカナヘビさんをどうぞ
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