近所で見つけたセスジスズメの終齢幼虫を、うちに連れて帰りました
セスジスズメは土に潜って繭をつくります。というわけで洗面器に土を敷き、そこにイモムシさんを放ちます
地面にいた個体をひろったので、すぐ蛹になってくれるかと思いきや、土ガン無視で歩き回るイモムシさん。まだ食べたいんか、よしよし。ヤブガラシをつんできてあげました。見ていて気持ちのいい食いっぷりです。まだまだ食べそうだったので、ヤブガラシをさらに追加して、この日は就寝しました
翌朝6時半ごろ、葉っぱには一枚も口をつけず、繭をつくり始めるイモムシさんがいました
容器の隅のほうで、かつ葉っぱが混みいっているところが気に入ったようです。場所が決まったら、せっせと胸部で土を押しのけ、収まり良い空間をつくります
空間をつくりながら、固形物を選別して壁やら茎やらにくっつけています。よく見ると白っぽい糸をつかっているのがわかります。固形物は、胸脚をつかって、ある程度の大きさがあるものを選びとっているようです。糸の節約と繭の補強を兼ねているのかもしれません
こういった大きく開いたところを塞いで、土繭の骨組みが決まったら、次は土壁づくりです。内側から満遍なくととのえていきます
ここでも同じような大きさの固形物を活用していますね
翌日、完全に土繭ができあがったようなので余分なヤブガラシを剪定しました
せっかく採ってきたし、葉っぱが綺麗なのでしばらく飾ることに。基本は五枚葉なんでしょうけど、ときどき四枚だけだったり、五枚あるけど癒着して四枚になっていたりします
ヤブガラシは「藪枯らし」と書くように、ほかの樹木を覆うようにひろがり、枯らし尽くすほど繁殖力が旺盛なようです。似たような話をどっかで読んだ気がしますねえ
あとヤブガラシはしっかりと灰汁抜きすれば食べれるそうです。セスジスズメさんはこの灰汁が平気なんですねえ。私もいつか、灰汁は抜いてから食べてみたいです
せっかくの力作を壊してしまうのは心苦しいですが、土繭の中身を覗いてみました。次回は透明の容器を使うべし
この写真を撮ったのは、繭をつくった二日後の朝6時くらいです。このセスジスズメさんは、一日かけて土繭をつくり、その次の日は幼虫の姿のまま休憩して、その晩から朝にかけて蛹になりました
朝の薄明かりで撮っているので多少わかりにくいですが、蛹の頭のほうがヤブガラシと同じ緑色です。以前セスジスズメの蛹化を観察したときも蛹化したては緑色をしていて、なおかつもっと全体的に緑色だったと思うんです。最後の脱皮直後は全体が緑色で、そこから尾部から頭部の順に、緑色が茶色に変わっていくのかもしれません
同日昼、11時半ごろの様子です。もうすっかり緑色は消えて、全体が茶色になっています
羽化まで楽しみですね。この時期はセスジスズメの幼虫も成虫もよく見かけます。最後に、このあいだ禿げてない綺麗なコスズメを見つけたので載せておこうかと思います。セスジスズメではありません
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